失業保険(雇用保険)は退職したら いくらもらえる? 年金との関係は?

失業保険リスク管理

退職したら失業保険をもらいますか?

  • そもそも失業保険はいくらもらえるのか分からない
  • 定年退職だったら金額が増えるの?
  • 失業保険をもらうと年金がもらえなくなるのでは?

失業保険は、いくらもらえるのか、年金との関係など、よく分からなくてなんとなく不安に思ってる人が多いようです。

この記事では定年などで退職したら失業保険は、いくらもらえるのか、そして皆さんが秘かに不安に思ってる年金の支給との関係についても説明します。

この記事で

  • 失業保険で、いくらもらえるかが凡そ分かる
  • 失業保険をもらうことで年金に影響があるか分かる

失業保険(雇用保険)の手当のおおよその額や年金給付とのバッティングに対応する方法が分かります。

せっかく加入している保険ですから有効に活用してください。

退職したら失業保険は いくらもらえる?定年なら?

電卓と万札

失業保険は正式には「雇用保険の基本手当」と言って雇用保険の数ある支給の一つなんですね。

よく知られているように退職したらハローワークに行って手続きすると失業保険(雇用保険の基本手当)が支給されるようになります。

失業保険は いくらもらえる?

雇用保険は会社などに雇われている人が被保険者となる保険です。

まずは失業保険(雇用保険の基本手当)の給付について簡単に整理しておきます。

65歳未満の人の給付内容

正式には一般被保険者の求職者給付(基本手当)と言って、一般に失業保険と呼ばれているものです。

給付日数

失業保険の給付は基本手当日額を何日もらえるかで示します。

基本手当日額は、退職直前の6ヶ月間にもらった給料や年齢などから計算され、およそ給料の日額換算の50~80%ほどとなります。

給付日数は自己都合の退職も定年退職も同じで次の通りです。

失業保険の給付日数
被保険者期間給付日数
1年以上10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

会社の倒産や会社都合の解雇などの場合の給付日数は上の表と異なります。

受給要件

離職前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あること(倒産、解雇などの場合は離職前1年間に通算6ヶ月以上)

待期期間

退職してすぐにハローワークに行って手続きしても、すぐに支給されるわけではありません。

少し待たされます。

これを待期期間と言い、定年退職なら待期期間は7日間です。

自己都合退職の場合は7日間に加えてさらに最長3ヶ月の給付制限があります。

受給期間

離職日の翌日から起算して原則1年間です。(病気やケガなど理由がある場合は最大3年間延長できます)

これに間に合うように退職したらなるべく早く、せめて半年以内ぐらいに手続きしましょう。

65歳以上の人の給付内容

高年齢求職者給付金と言い、離職した場合に一時金で支給されます。

給付額

65歳未満の人(失業保険)と同様に基本手当日額を計算し、その金額に所定の日数を乗じた額が一時金として支給されます。

高年齢求職者給付金の給付額
被保険者期間給付日数
1年未満30日分
1年以上50日分
受給要件

離職前の1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あること

待期期間

失業保険と同じで待期期間は7日間です。

自己都合退職の場合は7日間に加えてさらに最長3ヶ月の給付制限があります。

失業保険をもらってたら年金はもらえる?もらえない?

年金事務所の係官

「失業保険をもらってたら年金が停止される」ということを時々聞くことがあると思います。

なんとなく不安に感じてる人も多いのではないでしょうか。

たしかに失業保険と年金(老齢厚生年金)は同時に受給できないことになっています。

年金の受給時期について整理

まず年金について簡単に整理しますと、今は老齢基礎年金(国民年金)も老齢厚生年金(厚生年金)も支給開始は65歳からが基本です。

しかし両年金とも早ければ60歳からの繰上げ受給もできます

また誕生日によっては“特別支給の老齢厚生年金”を受給できる人もいます

これを受給できるのは、男性は1961年4月1日以前に生まれた人、女性は1966年4月1日以前に生まれた人です。

失業保険の支給と年金の受給が重なることがあるの?

では失業保険の支給と年金の受給が重なることがあるのか確認してみます。

65歳未満の場合

この年代で退職して手続きして雇用保険で給付されるのは失業保険(一般被保険者の求職者給付)です。

同じくこの年代で給付される可能性のある年金(老齢年金)は、老齢基礎年金か老齢厚生年金、またはその両方を繰上げで受給する場合です。

老齢年金は早ければ60歳から受給できますので失業給付を受け取る時期と重なってしまうと残念ながら老齢厚生年金は停止となります。

また誕生日によっては“特別支給の老齢厚生年金”を受給できる人もいます。

“特別支給の老齢厚生年金”は生まれた年度によって「62歳から」「63歳から」など受給を開始できる年齢が違います。

“特別支給の老齢厚生年金”も失業給付を受け取る時期と重なってしまうと残念ながら年金は停止となります。

65歳以上の場合

この年代で給付される年金(老齢年金)は、老齢基礎年金、老齢厚生年金です。

同じくこの年代で退職して手続きして雇用保険で給付されるのは高年齢求職者給付金です。

しかし高年齢求職者給付金は一時金のため、2つの老齢年金は問題なく受給できます。

65歳未満の人はどうすれば良い?

上に書きましたように失業保険の老齢年金への影響は65歳未満の人に発生します。

これに対してどのような対策がとれるでしょうか。

老齢厚生年金の繰上げ受給

老齢厚生年金の繰上げ受給の時期については自分でコントロールできます。

繰り上げるとしても失業保険を受け取る可能性があるなら、それよりも後から老齢厚生年金を受給するように請求しましょう。

なお老齢厚生年金の繰上げ受給の請求を行うと老齢基礎年金も同時に繰上げとなります。

また老齢厚生年金や老齢基礎年金は受給開始時期を遅くすれば遅くするほど年金額が増えますし繰り上げれば逆に年金額が減ります。

この年金額は一生変わりません

特別な事情がない限りは繰上げ受給はお薦めしません。

特別支給の老齢厚生年金

残念ながら“特別支給の老齢厚生年金”には繰り下げ受給の制度がありません。

したがって退職して再就職せず失業保険をもらう時期に、同時に“特別支給の老齢厚生年金”を支給される年齢であれば、その期間はどちらかを諦めなければいけません。

失業保険は会社に20年以上務めた人であれば約5ヶ月支給されますので、この期間、どちらを受給するか選ぶことになります。

失業保険を受給するには最初の手続きに加えて毎月1回ハローワークに通う必要があります。

この手間と両方の受給額の多寡などを勘案して、自分にとって良いと思う選択をしてください。

まとめ

ハローワーク

以前は退職したら失業保険をもらうのが当たり前のような空気がありました。

しかし最近はハローワークの毎月のチェックも厳しくなり、本気で職を探しているのでなければ受給し続けるのも大変なようです。

逆に本気で職を探すつもりなら、ありがたい失業保険の制度を十分に使い切りましょう。

なお雇用保険も含めた社会保険全般については下の記事で説明しています。

⇒ 社会保険とは?種類は5つ しっかり活用しよう

また同じく社会保険の健康保険について、退職後の切り替えについては下の記事で説明しています。

参考にしてください。

⇒ 退職したら健康保険の切り替えは何がお得? 任意継続、国保、それとも?

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