ライフプランの柱となるのが現在および将来の収入と支出です。
この記事では先ず「収入」について考えます。
ライフプランに影響する収入は何だと思いますか?
会社員の方であれば、現在の会社でもらっている給料、ボーナス、そしてリタイア後は年金が定番ですね。
実際にはこれ以外にもライフプランに影響する収入はあります。
この記事ではライフプランを立てる際に外せない収入をピックアップします。
ご自分のライフプランを考える際には忘れないように考慮に入れてください。
ライフプランの収入で多くの人が関係するものは?
まず多くの人が該当する収入には次のようなものがあります。
これらはライフプランではとても重要な項目になりますから、できる限り正確な金額を把握しておくようにします。
勤めている会社の給料、ボーナス(賞与、一時金)
もちろん現時点の給料やボーナスの金額は把握していると思いますが、ライフプランでは退職するまでの将来の給料、ボーナスの予測も必要になります。
これらについても、おおよその見当でも付けられるようになっているとよいです。
会社の退職金、企業年金
退職金や企業年金は会社ごとに規程が異なっていますので、自分で社内規定などを確認しておく必要があります。
企業年金は会社によっては企業年金基金という別組織になっている場合もあるので、必要であればそちらの規定も調べます。
なお退職金は給料やボーナスに比べて高額になりますが、それほど所得税が高額にはならないように課税方式で考慮されています。
退職金額によっては所得税がかからない場合も多いです。
最近は社会一般で退職金の金額は下がっていく傾向ですので、課税されない人の割合も多くなっていくと思われます。
退職金の課税については次の記事で説明していますので参考にしてください。
⇒ 退職金に税金がかからない場合とは?簡単な計算で分かります シミュレーションしてみよう
再雇用または再就職した会社の給料、ボーナス(賞与、一時金)
今でも60歳定年の会社が多いですが、定年を過ぎて働く人が増えています。
高年齢者雇用安定法で少なくとも65歳までは雇用を続ける義務が企業側に生じたこともありますが、雇用されるご本人の老後の不安も大きいと思います。
60歳定年の会社の場合、定年を過ぎて働くには現在の会社に再雇用されるか、あるいは他の会社に再就職することになります。
さてその給料、ボーナスですが不安がありますね。
- 給料は今より大きく下がるんじゃないかな
- 再雇用ではボーナスはもらえないんじゃないの?
再雇用を予定している人は会社の規定をよく読んでおきましょう。
60歳時点の給料や基本給の○%を支給するとか、それも職種/クラスによって異なる、またはボーナスの扱いなど細かく明文化されているはずです。
あらかじめ金額の予測がつけばライフプランを立てやすくなります。
再就職の場合は会社ごとに規定が異なりますので、実際に個別の会社に当たってみるまでは分かりません。
世の中の一般的な状況については下の記事にまとめましたので参考にしてください。
⇒ 定年後の再雇用で給与はどれぐらい下がる? 平均を調べてみました
⇒ 定年後の再雇用でボーナスはどうなる? 大幅減額、もらえない場合も
公的年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)
公的年金は多くの人にとって老後生活の収入のメインだと思います。
最近は「ねんきん定期便」もあって自分の年金がいくらぐらいになるか、おおよそ予測できるようになりました。
ライフプランを立てる際には「ねんきん定期便」で年金額を把握しておくようにします。
なお公的年金の制度そのものや、もらえる年金額の試算については下の記事にまとめていますのでご確認ください。
⇒ 公的年金の制度と種類を わかりやすく紹介します!知らないと損するかも?
⇒ 年金いくらもらえるか?夫婦と独身の違いは?ラクラク計算は早見表や「ねんきん定期便」で!
配偶者のパート・アルバイト
専業主婦という存在が珍しい時代になりました。
1人が会社員、その配偶者がパートやアルバイトで働くという夫婦が多いです。
パートやアルバイトでは今のところ正社員ほどの給料を得るのは難しいですが、子どもの教育費を賄うなど、ライフプラン上では重要な収入です。
なお現行の制度ではパートやアルバイトで働く人の扶養/被扶養を分ける収入のライン(年収の壁といいます)がいくつかあって注意が必要です。
年収の壁については下の記事で説明していますので参考にしてください。
⇒ 年収の壁は5つ!配偶者の扶養は税金と社会保険の両面で考えましょう
一部の人が該当するライフプランの収入
ここまで述べてきた以外にも人によっては発生する収入があります。
例えば下のような収入です。
自分のアルバイト・副業
今は副業を解禁する会社も増えてきました。
自分自身にアルバイトや副業の収入がある場合はライフプランに入れます。
iDeCo(確定拠出年金)
iDeCo(確定拠出年金 個人型)に加入している場合は受け取り収入を忘れずにライフプランに含めるようにします。
iDeCoは年金の形態で受け取ることもできますし一時金で受け取ることもできます。
なおiDeCoは加入期間によって受け取りを開始できる年齢(受給開始年齢)が違いますので注意が必要です。
私的年金(個人年金保険)
個人で個人年金保険に加入している場合は契約で定めた受け取り方、時期で受け取ることができます。
生命保険の満期保険金
生命保険の養老保険に加入している場合は無事に満期を迎えれば、死亡保険金と同額の満期保険金を受け取ることができます。
自分が加入している生命保険が養老保険なら満期時期と満期保険金を確認しておき、ライフプランに含めます。
相続
多くの人は親の遺産を相続することになりますが時期や金額は予測できないものです。
確実な場合だけライフプランに含めます。
当初は相続を考慮しないでライフプランを立てて、相続が発生した時点でライフプランを見直すのが一般的です。
収入を洗い出したうえでライフプランを立てよう:まとめ
ライフプランに影響を与える収入は意外に多岐にわたります。
ライフプランを立てる際には収入の項目を洗い出しできる限り実際に近い正確な金額を予測するようにしましょう。
なおライフプランの立て方については下の記事で説明していますので併せてご確認ください。
⇒ ライフプランの立て方とは?ゆとりある老後生活を実現するノウハウ!
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⇒ ファイナンシャルプランナー資格が自分のためにも役立つ9つのシーン!何級まで取ればいい?